
民間企業では就職活動の早期化が進み、大学1・2年生から就活につながる活動をするのが当たり前になりつつあります。この流れは教員採用の世界にも徐々に浸透してきています。今回は、教員を目指す大学生が大学2年生から早めにできることを整理します。
1. 教職教養は勉強しておいて損はない!
全国各地の教員採用試験で、大学3年生での受験が可能になっています。
大学3年受験は、6・7月、または12月頃に実施されることが多いです。試験内容は、教職教養(一般教養を含む)の筆記試験を行う自治体が多いです。自治体によっては、大学3年受験は小学校のみを対象としているケースがありますが、数年後には中学校・高校も受験対象になる可能性があります。
(令和6年度 大学3年生前倒し選考「学生向け 選考制度案内(東京都)」よりhttps://www.kyoinsaiyopr.metro.tokyo.lg.jp/pdf/guide/r06-guide_student.pdf)
そのため、大学3年受験を見越して、教職教養を早めに勉強しておくと有利です!
専門教科の勉強はもちろん重要ですが、教職教養も早めに着手することで、試験直前に焦ることなく、余裕を持って対策に取り組めます。
2. 学校インターンシップ制度を活用しよう!
大学によっては、学校インターンシップ制度が設けられています。制度の有無や内容は大学によって異なるため、所属大学のキャリアセンターや教職課程担当部署に問い合わせてみましょう。
- 学校インターンシップとは?
- 学校で授業観察や補助、放課後の学習指導、運動会のような学校行事の補助などを行います。
- 大学によっては単位として認められることもあります。
- 今後は学校インターンが教育実習の一部と認められる可能性もあります。
- 中央教育審議会では「短期集中型の従来の履修スタイルに加え、通年で決まった曜日などに実施する教育実習や、早い段階から学校体験活動を経験し、教育実習の一部と代替する方法なども想定される」といった意見も出ています。
インターンに参加することで、早めに学校現場を知り、子どもと関わる経験を積めます。
教員になった時のスキル等を磨けます。また、実際の教員採用試験や私立学校の選考で、その経験に基づいた具体的な回答ができるようになります。経験に基づいた話は、面接官に説得力を持って伝わります。
近年は私立学校でも職場を知る機会を設ける学校が増えてきました。 個別の学校が実施する説明会や見学会なども積極的に活用しましょう。
大学1・2年ではそもそも教員を目指すべきか悩むことも多いと思います。そのため、考えるための材料を早めに集めておきましょう。 インターンシップに参加することで、教員の仕事のやりがいや大変さを肌で感じ、将来のキャリアについてより深く考えるきっかけになります。
3. もちろん授業やサークル活動等の大学生活も大切!
教員採用試験の大学推薦枠を狙う場合は特に大学の成績が重要です! 良い成績を維持できるように、日々の学習に取り組みましょう。
もちろん、取得単位の確認もしましょう。 卒業に必要な単位だけでなく、教員免許取得に必要な単位も確認しておきましょう。教職課程を取っていると単位の管理が大変です。足りない単位がないように取得単位の確認は早めにしましょう。 後になって単位不足に気づくと、卒業や免許取得が遅れてしまう可能性があります。
大学時代の過ごし方は、就活のエピソードにつながります。 大学時代にどのような経験をしたのかは、面接などでよく聞かれる質問です。授業、部活、サークル活動、ボランティア活動、文化祭等の委員会、アルバイトなど、大学生活のさまざまな場面を大切にしてください。 これらの経験を通して得られた学びや成長は、教員としての資質を養う上でも役立ちます。
4. まとめ
大学1・2年生は教員採用試験も教育実習もまだ先のことと思いがちですが、今からでもできることはたくさんあります。4年生になってから「あの時やっておけばよかった」と思うことのないように、今できることを着実にやっていきましょう。