新学習指導要領のポイントを教員志願者のために解説

#新学習指導要領
学校教育
びす太(KJC-01)
・新学習指導要領とは?
・いつから導入される?改訂の理由とは?

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文部科学省が定める学習指導要領は、社会の変化に合わせて約10年ごとに改訂が行われてきました。2020年4月からは、小学校で「平成29・30年改訂 学習指導要領」による新体制がスタートし、段階的に中学校や高校でもスタートします。


そこでこの記事では、新学習指導要領の導入時期や改訂理由、教員採用試験を受けるうえで知っておきたいポイントについて解説します。


新学習指導要領とは?


学習指導要領とは、幼稚園~高校の教育現場で編成される教育課程(カリキュラム)の基準です。文部科学省が校種別に策定するもので、「前文」「総則」「各教科」などの項目で構成されています。


新学習指導要領(平成29・30年改訂 学習指導要領」の特徴は、学校教育で子どもたちが「何を」「どのように」学び、「何ができるようになるのか」を示した点にあります。


このうち、「何ができるようになるのか」を表すものが、「学びに向かう力、人間性など」「知識・技能」「思考力・判断力・表現力など」の3項目です。新学習指導要領の総則において、「資質・能力の三つの柱」として定められました。


「学びに向かう力、人間性など」とは、学びを人生や社会に活かそうとする力のことです。「知識・技能」は、社会や生活で活かせる知識やスキルを意味します。「思考力・判断力・表現力など」とは、未知の状況に対応していく力です。


改訂に込められた思い

学校で学んだことが,子供たちの「生きる力」となって,明日に,そしてその先の人生につながってほしい。
これからの社会が,どんなに変化して予測困難な時代になっても,自ら課題を見付け,自ら学び,自ら考え,判断して行動し,それぞれに思い描く幸せを実現してほしい。

そして,明るい未来を,共に創っていきたい。

2020年度から始まる新しい「学習指導要領」には,そうした願いが込められています。

平成29・30年改訂学習指導要領のくわしい内容:文部科学省

いつから導入される?改訂の理由は?


新学習指導要領の導入は、中学校では2021年に全面的にスタートし、高校では2022年の新入生から順次実施される予定です。


この改訂が行われた背景には、過去に経験がないほど激しい社会変化が起きていることがあります。グローバル化や学校の多国籍化、スマートフォンの普及、ICT技術の進歩などによって、子どもたちを取り巻く環境は大きく変わってきています。なかでも、AI(人工知能)やビッグデータの活用、IoT(Internet of Things/もののインターネット)については、政府が推進する第4次産業革命の中心的な技術革新に位置づけられており、今後の社会に大きなインパクトを与えるでしょう。


このような社会情勢の変化やテクノロジーの進化を前向きに捉え、人間にしかできない感性を活かして自らの人生や社会を豊かなものにしていく力が、予測困難な時代を生きる子どもたちには不可欠です。同時に教員にも、新教育指導要領の理念を理解して、教育の現場に反映させる努力が求められています。


新学習指導要領について押さえておくべきポイントとは


学習指導要領を無視した授業はできない


学習指導要領は、各学校がカリキュラムを編成する際の大枠を決めるものであり、必ず盛り込むべき内容を示しています。これに独自の授業内容をプラスすることは可能ですが、あくまでも学校教育法や学習指導要領の理念に沿う必要がある点に留意しましょう。


また、授業では基本的に、学習指導要領に基づいて策定され、文部科学省検定を受けた「検定済教科書」を使用しなくてはなりません。学習指導要領に盛り込まれていない部分については出版社によって詳細が異なるため、各地域の教育委員会や校長など、採択権を持つ人が最適な教科書を選びます。


このように、公立・私立にかかわらず、学習指導要領を無視した授業はできません。教員を目指すなら、常に新しい学習指導要領を把握しておく必要があります。


改訂における2つの重要なキーワード


新学習指導要領で押さえておくべきキーワードは2つあります。1つ目は、「社会に開かれた教育課程」です。先述した「資質・能力の三つの柱」を実現するための基本的方向性を示すもので、新学習指導要領の前文に盛り込まれた重要な理念です。


「社会に開かれた教育課程」のポイントは3つあります。「『よりよい学校教育がよりよい社会を創る』という意識を学校と社会が共有すること」「未来の社会を担う子どもたちに必要な資質・能力を育成すること」、そして「地域と連携して目標を実現すること」です。


2つ目のキーワードは、総則も盛り込まれている、「どう学ぶか」を示した「主体的・対話的で深い学び」です。アクティブ・ラーニングとも呼ばれます。これまで一般的だった受動的な授業に対して、生徒が自ら能動的に学ぶことで、汎用的能力の育成を図る学習法です。


この2つのキーワードは採用試験でも重要なポイントになることが予想されます。内容はもちろん、改訂の背景も含めて理解しておきましょう。


主な教科・科目の改訂点は?


さいごに、「何を学ぶか」に該当する教科・科目の主な改訂点をまとめます。


小学校で必修となった「プログラミング」は、中学校でより高度な内容になり、高校では「情報1」が必修科目として新設される予定です。「外国語」では、高校卒業までに会話ができることが目標になります。小・中学校では「特別の教科 道徳」が必修になりますが、成績評価の対象ではありません。


高校では「公共」が新設されて必修科目となり、主権者教育と消費者教育が実施されます。一方、「現代社会」は廃止されます。理数教育の充実も、新学習指導要領の目玉の1つです。


教員採用試験では、どの分野から出題されるのかは予測できないので、出題範囲にはひととおり目を通す必要があります。


新学習指導要領の理解を深めて試験を突破!


学習指導要領は、国の教育方針を定めた羅針盤です。とはいえ、教員志願者のなかには「学習指導要領が改訂されることは知っていても、具体的な内容についてはよくわからない」という人もいるのではないでしょうか。新学習指導要領は教員採用試験にも出題されます。要点を押さえて理解を深め、教員採用試験の突破を目指しましょう。

びす太(KJC-01)

教員人材センター編集部

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