
私立学校への応募を検討する際、どのように学校を選べば良いのか、偏差値を参考にすることの是非を含めて解説します。応募校選びで迷い、なかなか選考に進めないという状況を避けるために、学校選びのポイントを確認していきましょう。
1. イメージがつきやすい学校
私立学校は、公立学校と異なり、応募する学校を自分で選べます。教育内容などで学校を選べるのが理想ですが、実際には難しい場合もあります。私立学校の多さに戸惑い、「そもそもどう選べばいいのか」と悩む方もいるかもしれません。
そのような場合は、まず自分がイメージしやすい学校から検討を始めるのが良いでしょう。例えば、自分の母校、知り合いや先輩の出身校、過去に受験した学校などが挙げられます。これらの学校は、学校の様子をイメージしやすいため、取っ掛かりとしては適しています。ただし、自分が知っていた頃と現在の状況が異なっている可能性もあるため、注意が必要です。
2. 通勤しやすい学校
学校選びの基準として、通勤エリアや時間も重要な要素です。学校は朝が早いため、通勤に長時間かかる学校は負担が大きくなります。選考時にも「通えそうですか?」と質問されることが予想されます。
通勤時間を考慮し、引っ越しを視野に入れて学校を探す方もいます。特に地方から都市部への就職を考えている方は、住みたいエリアから通える学校を探すことになるでしょう。
学校の近くに住むと生徒と頻繁に会うのではないかと心配する方もいるかもしれませんが、公立学校ほどではありません。公立学校の場合は生徒の通学エリアと生活エリアが重なることが多いですが、私立学校の場合は他県などから通う生徒も多いため、学校の近くが生徒の生活エリアとは限りません。
3. 偏差値で自分のレベルに合うと思える学校
高校受験などでは偏差値を学校選びの参考にしますが、就職活動でも参考にすることは可能です。偏差値自体の是非はさておき、学校の学力レベルを把握する上で役立ちます。一般的に偏差値が高い学校は、有名大学への進学を目指す傾向が強いと言えます。参考にできる情報があるなら活用するのが賢明です。
偏差値はインターネットなどで調べられます。模試会社などが公開している偏差値表は、学校が一覧で掲載されており、偏差値ごとにどのような学校があるか一目で確認できるため便利です。
4. 「勉強が苦手だから偏差値が低い学校を選ぶ」という考えはいいのか?
偏差値で学校を選ぶ際には、注意点があります。「勉強が苦手だから偏差値が低い学校で働きたい」という考えを持つ方もいますが、この考え方で応募校を選ぶこと自体は問題ありません。しかし、それをそのまま選考の志望動機にすることはできません。「勉強が苦手だから応募しました」とは言えないからです。
そのため、実際に応募する際には、その考えをポジティブな理由に変換する必要があります。例えば、「生徒1人ひとりに寄り添った丁寧な指導をしたい」「基礎学力の定着に力を入れたい」などの表現に言い換えることが考えられます。
また、「偏差値が低い=教員として勉強しなくて済む」ということではないことを理解しておく必要があります。偏差値が高い学校に比べると、難しい問題を解く機会は少ないかもしれませんが、教科への深い理解や効果的な教え方が重要であることに変わりはありません。
例えば、数学が苦手な生徒に対して、なぜマイナス×マイナスがプラスになるのかを分かりやすく説明するためには、教員自身がその根本的な理由を深く理解している必要があります。「いいから計算して」という指導では、生徒の理解を深めることはできません。
逆に、偏差値が高い学校だからといって、必ずしも受験対策だけをすれば良いというわけではありません。偏差値はあくまで目安として考えましょう。
5. まとめ
応募校選びで迷い過ぎて先に進めないと、せっかくの求人を逃してしまう可能性があります。応募のきっかけはどんなことでも構いません。まずは興味を持った学校について調べ、情報収集を始めることが大切です。さまざまな情報を比較検討し、自分に合った学校を見つけられるようにしましょう。