
1DAYインターンから見えてきた「立教池袋中学校・高等学校」の魅力をお届けします。
そもそも1DAYインターンとは?
私立学校では先進性や独自性で生徒や保護者、教育関係者から高い評価を受けている学校がたくさんあります。
私立中高1Dayインターンでは、私立学校専門の人材会社である教員人材センターが「ぜひ見て欲しい」私立学校にみなさんをご招待しました。
今回の1DAYインターンの概要
- 日時:11/30(火)9:30~12:30
- 場所:立教池袋中学校・高等学校
タイムテーブル:
- 09:40~ 学校説明
- 10:40~ 授業・校内見学
- 11:35~ 懇親会
「立教池袋中学校・高等学校」とは?
卒業生の約9割が立教大学に進学します。大学との連携はもちろん、キリスト教に基づいた教育活動、キャリア教育など多彩の教育を実践していきます。
立教池袋中学校・高等学校
https://ikebukuro.rikkyo.ac.jp/
- 〒158-0083 東京都世田谷区奥沢7-11-22
- JR・その他各線「池袋駅」西口より徒歩約10分
- 東京メトロ「要町駅」6番出口より徒歩約5分
1DAYインターンスタート
校長の豊田由貴夫先生よりご挨拶していただき、1DAYインターンがスタートしました。
開口一番に「教員の働き方・労働時間が長いことが社会的に問題になっていること」「立教池袋はこの問題に取り組んでいること」を話されていたことが印象的でした。

※校長の豊田由貴夫先生
学校説明
学校説明では、教頭の原真也先生より「立教池袋中学校・高等学校」の教育についてお話いただきました。
原先生は立教大学の教職課程の指導もしている先生です。
教員のなり手が減っていることに危機感を感じていました。そんな原先生が感じる教員のやりがいとして「ずっと仕事を続けることができること」「教員になりたての頃の生徒と大人になって飲む関係になること、さらにその子どもが受験・入学すること」と楽しそうに話されていました。

※教育内容を説明する教頭の原真也先生
「立教池袋中学校・高等学校」では、キリスト教の教育をしており、各学年週1回礼拝堂で礼拝をおこなっているとのこと。クリスチャンを育てる学校ではないが、情操教育の一環でおこなっているのだそうです。

※Rikkyo Spritについて「道ヲ伝ヘテ己ヲ伝ヘズ」
チャニング・ムーア・ウィリアムズという方が立教を創立者ですが、有名ではありません。
ウィリアムズは自分を語らなかった方だそうです。その代わりキリスト教を教えるのに熱心だったとご説明いただきました。

※中学1年生、立教生になる
キャンプも祈りに始まり、祈りに終わるとのこと。

※中学2年生、基礎学力の定着
2022年から一人一台、タブレット端末を持つようになる。各教室にWi-Fiも飛んでいるとのことです。

※中学3年生、義務教育を終える
校外学習では生徒がコースを決め、クラスも解体して4コースに分かれていくそうです。
- 中学→本州の中
- 高校→本州以外(海外NG、北海道などはOK)
海外でキャンプの実施をしており、海外のプロテンスタントの学校とも交流をされているとのことです。

※高校1年生、自由と責任
例えば、スマホは中学生のあいだ担任の先生に預けているが、高校になると集めないとのこと。
また中学生は下校中に寄り道NGだが、高校生は寄り道OKとのことです。

※高校2年生、学校を動かす
生徒会によって自分たちでルールを決めているそうです。

※高校3年生、進学授業~卒業
高校3年生では、立教大学の授業に参加できる制度もあります。
授業および校内見学
2グループに分かれて校内見学がスタートしました。

※コミュニケーションロビー
クラスについては、中1、中2、中3それぞれ4クラスあるので合計12クラス。
選択の授業を多く設けているそうです。

※授業を見学する学生たち
英語の授業にいては、少人数での授業を実施しているとのこと。
高校生くらいになると3人くらいのグループで、20分~25分の発表をするそうです。

※図書館前にて
蔵書は約70,000冊を超えているとのこと。
中高生それぞれの学習に役立つ図書資料を豊富に設置しているそうです。

※グラウンドを見学

※アリーナ(体育館)の見学
授業見学後の教員の方からのアドバイス
授業の特徴について、立教池袋中学校・高等学校では6年かけて教えているのだそうです。
公立だと深くまで教えることができないとのこと。理由は、ほとんどの生徒は立教大学に進学しており、進学校ではないので、授業の仕方が他の学校とは異なるそうです。
私立は学部卒でももちろん採用されます。ただ大学院卒の方が、有利に働くことがあります。そもそも院卒の資格が必要だったりする学校もあるとのことです。
大学院は一つの例ですが、なにが自分の武器かをつくっておくことが重要です。長所として売り出せるようにしておくことが大切と教えていただきました。
私が同行したグループの先生は数学の先生ですが、暗号の研究をしているそうです。また教頭の原先生は社会の先生で、沖縄の研究をしているとのこと。
また立教池袋ではIDT支援室があり、SEの方が勤務しています。ICTに関わる様々なサポートをしており、生徒も何かあったら、支援室に行くそうです。
最後に懇親会
3名の先生方にインターン生からの、さまざまな質問にお答えいただきました。

※懇親会では教務部長、生徒指導部長に加え若手の先生も参加しました。
Q立教池袋中学校・高等学校の教員になってよかったことは?
A 男子校なのでやりやすい(元々、男子校出身)
Q困ったことはありますか?
A 生物専門だが、物理を教えている。引き出しが少ないので日々勉強。
Q板書とプリントの違い、区別している?
A ノートが基本、資料のプリントを用意するときもある。早期から電子ホワイトボードを導入しているため黒板に書くことがあまりない。
Q自分のやりやすさ、生徒のやりやすさ、意識している?
A 関心を引きつける、導入が大事。なぜ教えるのかということ。
Q先生方が教員を目指した理由とは?
A きっかけは、中学の時に理科の先生が面白くて、こうゆう大人になりたいと思った。
Q教員で大事なこととは?
A 学び続けること。この仕事に正解はない、最適解を探す。
Q生徒同士の問題に先生はどう向き合うのか?
A 聞くことを大事にしている。まず聞いてあげる。見ただけで判断しない。
受け入れてアドバイスしてあげる。受容と許容は違う。
どういったら問題はなくなるのか。百人百様になるので最適解はない。
僕らも入って、クラスの一員だと思って様子を見る。保護者の人とも連絡を取る。
Q 学生のときにしておけばよかったこととは?
A 他業種の友だちがもっといたらよかった。まわりは教員が多いため、他の職業についてもっと知りたい。
参加者の主な感想です
- 実際働いている先生方に質問をする機会がなかなか無いので、とても有意義な時間となりました。実際の教員のイメージ像が明確になったので良い機会になりました。
- 学校について気になっていたことを先生方に実際に質問することができ、どのような授業をしているのか見学させていただくことができました。
- 私立の学校を選ぶ際にポイントとなる部分が理解することができたと思います。進路に迷っている状態ですが、いろいろな意見を聞くことができたので、今後の参考にしたいと思います。
最後に
大学附属、男子校、キリスト教を私立ならではの特徴が多い立教池袋。見学の最中にも生徒と先生が気軽に話している光景が度々見られ、生徒と先生の距離が近いことも印象的でした。
参加されたみなさまの今後の刺激になれば幸いです。