こんにちは。教員人材センターの猪口です。今回、2025年に行われた全7校の私学体験会すべてに足を運ぶ機会をいただきました。
私立学校には、それぞれの学校が長年積み重ねてきた、独自の校風や大切にされている想いがあります。それは、校長先生がお話しされた何気ない一言や、廊下ですれ違う生徒たちの雰囲気、あるいは職員室の空気感など、ふとした瞬間からも感じられるものです。
今回のレポートでは、求人票やパンフレットだけでは見えてこない、各校の「真の姿!?」を私が感じたままに綴りました!
1.市川中学校・高等学校(千葉県市川市)
市川中学校・高等学校はこんな学校!
開催日:2025年9月17日(水)
千葉県トップの学力レベルを誇り、国内外への高い進学実績を持つ進学校です。その一方で、生徒と教職員がともに成長し続ける「楽しい学園」を目指しています。また、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)指定校として先進的な理数教育を推進。同時に、リベラルアーツを重視した人間教育にも力を入れているのが特徴です。

本音レポート!
とにかく授業のレベルの高さに圧倒されました。展開のスピードが速く、説明が非常に明快なんです。見学させていただいたどの先生からも「確かな専門性」を感じました。(逆に言うと、のんびり授業をしている先生に出会っていません。)
特に印象的だったのが、採用2年目の英語の先生です。まだ2年目ながら「これぞ市川の先生」という堂々とした佇まい!テンポよく熱意あふれる授業を展開されており、その卓越した授業力には驚かされました。教頭先生のお話では、先生方が日々自己研鑽を積まれているのはもちろん、学校組織として授業力を高めるための指導をしっかり行っているそう。その2年目の先生も、入職後かなりの努力をされたとのことでした。
ちなみに職員室は、広々としていて生徒が自由に出入りしています。生徒たちが「失礼します」といった堅苦しい挨拶を抜きにして、フラッと遠慮なくやってきては先生に質問している姿も印象的でした。(本当に遠慮がないと先生方が笑って話されていました)
廊下にはすぐに質問ができるよう机やホワイトボードが設置されており、先生方も嫌な顔ひとつせず丁寧に対応されています。「生徒の学習意欲に全力で応える」。そんな真摯な姿勢が求められる、非常にやりがいのある現場だと感じました。
設備面も非常に充実しており、校内にはエレベーターもあり、学校全体がとにかく広大です!その一方で、職員室の奥には生徒が立ち入れない「先生専用の休憩室」も確保されていました。プロとして質の高い仕事をするために「しっかり休むことも大事」という考えを感じます。組織として洗練されており、良い意味で「企業」に近いスマートな雰囲気を感じました!
こんな方に合うかも!
生徒たちの非常に高い学習意欲に対し、どんな時もプロとして真っ向から応え続けたい!という思いのある方が合うと感じます。ハイレベルな環境で授業を行いたい、自分自身の専門性も磨き続けたい!そんな志を持つ方にオススメの学校です!
※弊社のご登録者様限定で私学体験会の動画を公開しています。気になる方はお問合せください。
2.和光中学・高等学校(東京都町田市)
和光中学・高等学校はこんな学校!
開催日:2025年9月18日(木)
自由な校風と活発な自治活動を教育の核としています。生徒が自ら学習プログラムを考えるなど、一人ひとりの「知りたい」「やってみたい」という探究心を尊重する学びが最大の特色です。教員は、生徒の最も身近な伴走者。対等な立場でともに考え、成長していく存在として、生徒一人ひとりと深く向き合っています。

本音レポート!
中学生の「音」に関する授業を見学して、その自由さに驚きました。生徒たちがとにかく自由!自分のタイミングで次々と発言が飛び出すのですが、先生はその声を一つも漏らさずに拾い上げ、見事に授業へと繋げていくんです!
中学生なので、時には授業と関係ない発言も飛び出します。でも、先生はそれを遮ることなく上手く受け取り、学びの一部に変えてしまう場面もありました。特に印象的だったのは、最初はあまり興味がなさそうに見えた生徒が、急にひらめいたように発言したシーンです。先生は「よく気づいたね!」とその切り口を肯定し、そこからさらに話を広げていました。(授業の進行を妨げられるように感じてしまう方には難しいかもしれません。)
校長の橋本先生は「和光は大学受験のための学校ではない」とおっしゃっていましたが、それは目先の得点よりも、学びの根源である「なぜ?」を大切にしているからこそ。まさに生徒の知的好奇心をじっくりと育む、和光の良さが詰まった授業だと感じました。静かに座って教わるだけでは生まれない、対話から広がる学びの深さを肌で感じることができました。
また、和光では自治活動に力を入れており、生徒たちは「話し合う」というプロセスをとても大切にしています。単に知識を蓄えるだけでなく、自分の意見を持つこと、そして「対話を通じて考えを深めること」をしっかりと教育しているのだと感じました。
こんな方に合うかも!
単に「正解を教える」のではなく、生徒とともに対話を重ねることに教育の本質を感じる方が合うと感じます。予定調和ではない、生徒の自由な発言を学びへと繋げる「ライブ感」のある授業を楽しめる方。そして、偏差値だけでは測れない力を育てたいという思いを持つ方にオススメの学校だと思います!
3.錦城高等学校(東京都小平市)
錦城高等学校はこんな学校!
開催日:2025年10月7日(火)
「知性・進取・誠意」を校訓に、「勉強・探究・行事」を三本柱とした教育で、社会で活躍できる人間を育成する進学校です。着実な学力向上を支えるカリキュラムと教員の親身なサポートが特色で、教員は生徒に寄り添うメンターとしての役割を担います。

本音レポート!
校舎が非常に綺麗で、エレベーターも使用可能。毎日校内を移動する先生方にとって、これは大きなポイントですよね。特に印象的だったのは、広々として清潔感あふれる職員室です。物理的な仕切りを感じさせない風通しの良さと、和やかな雰囲気が伝わってきました。
実際にお話を伺った先生方は、皆さん口を揃えて「職員同士の仲がすごくいい」「働きやすい職場」とおっしゃっていました。縦(上司)にも横(同僚)にも相談がしやすく、一人で抱え込まずに仕事ができる安心感がある学校だそうです。もちろん時期によっては帰りが遅くなる日もあるそうですが、授業準備は空き時間にしっかり行えるよう環境が整えられています。
また、副教頭先生のお話の中で、これからの教育現場を見据えた興味深い視点を伺いました。今はYouTubeなどの動画サイトを開けば、いくらでも『上手な授業』が見られる時代。だからこそ、授業の内容を伝えるだけでなく、学校に来て直接授業を受けることの意義を、生徒にしっかりと示せる教員であってほしい。単に知識を授けるスキルだけでなく「授業以外も含めて、この学校で生徒と何を成し遂げたいか」という自分なりの軸を持っていることが、錦城高校では大切にされているそうです!
こんな方に合うかも!
「教えるプロ」としての研鑽を積むことはもちろん、今の時代に「あえて学校という場所で、直接この先生から学ぶ意味」を自らの授業や姿勢で示せる方が求められているといえます。「授業+α」の価値を追求したい。風通しの良い温かなチームの中で、仲間と協力しながら生徒の成長を支えていきたい。そんな方にぴったりの学校だと思います!

レポートとあわせてチェック!【動画】錦城高校の私学体験会の様子を一部公開中!
4.文化学園大学杉並中学校・高等学校(東京都杉並区)
文化学園大学杉並中学校・高等学校はこんな学校!
開催日:2025年10月17日(金)
生徒が自ら「プレイヤー」になる教育を掲げています。日本とカナダの2つの卒業資格が得られる「ダブルディプロマコース」が特徴です。また、2026年度には「イノベーションリーダーズコース(ILコース)」を新設します。探究学習やSTEAM教育といった先進的な取り組みにも力を入れている学校です。

本音レポート!
ダブルディプロマコースを設置しているため、ネイティブの先生が非常に多く、専用の職員室があるほど!オールイングリッシュの授業はもちろん、廊下でも普通に英語が飛び交う環境があり、生徒たちがぐんぐん英語力を伸ばしている理由を肌で実感しました。
教頭先生が校内を案内してくださいましたが、ポテトチップスを食べながら授業を受けている光景には驚きました。「お菓子を食べながら授業を受けるのも海外らしいでしょ」と笑ってお話しされていました。お腹が空いて頭が働かない方が良くないという考えだそうです。学習スタイルも柔軟で、廊下や食堂でグループ学習をする生徒も多く、教室の枠にとらわれない開放的な学びが行われていました。
また、先生方の「お話の面白さ」も大きな魅力です。教頭先生をはじめ、お会いした先生方は皆さん、エンターテイナーのように冗談を交えたお話で学生さんたちの緊張を解いてくださいました。
さらに驚かされたのは、学校教育の現場そのものをフィールドとした教育研究機関「BSICE(文化杉並教育イノベーションセンター)」の存在。実はこれ、若手教員の方が中心となって立ち上げたもの!2026年新設の「ILコース」も、この機関が中心となり設計しています。「未来の教育」を自分たちの手で創ろうとする圧倒的な熱量を感じました。職場環境として「良いものはどんどん取り入れよう」という柔軟さもあり、意見が形になる風土がある学校なのだと感じました!
こんな方に合うかも!
ダブルディプロマコースがある、国内でも数少ない特別な英語環境で教育に携わりたい方はもちろん、「日本の教育をアップデートしたい」という高い志を持つ方にオススメです。自由で柔軟な校風を楽しみながら、生徒一人ひとりの未来のために情熱を注げる方に、ぜひ選んでいただきたい学校です!

レポートとあわせてチェック!【動画】文化学園大学杉並の私学体験会の様子を一部公開中!
5.広尾学園 中学校・高等学校(東京都港区)
広尾学園中学校・高等学校はこんな学校!
開催日:2025年10月29日(水)
「自律と共生」を教育理念に、サイエンス教育と国際教育を推進。最新のテクノロジーを教育のあらゆる場面で効果的に取り入れ、3つのコースが互いに刺激し合う多様性あふれる環境が特徴。海外大学への合格者数は国内トップクラスを誇る、日本屈指の進学校です。

本音レポート!
まず、広尾駅から徒歩1分!という好立地に驚きました。周辺には各国の大使館が立ち並び、窓からの景色も実にオシャレ!校内はまるで大手企業のオフィスのような洗練されたデザイン。理科室には最新設備が完備されています。図書館もカフェのような居心地の良さで、生徒が「やりたい」と思った実験や研究を、その場ですぐに形にできる贅沢な環境です。ICTの使用は当たり前、3Dプリンターもある…など、とにかく恵まれた環境!
教務部統括部長である先生のお話で印象的だったのが「生徒が学びたいと思う環境は、教員が教えたいと思う環境でもある」という言葉。公立出身の先生が「こんなに恵まれた環境があるのか!」と驚く一方で、生徒たちはこの環境を当たり前として、のびのびとハイレベルな学びに没頭しているそうです。
また、広尾学園がこれほどの実績を出している理由には、教員の研修制度にもあるようです。授業力・質の向上に非常に力を入れており、定期的に新人・ベテランを問わず教員同士で授業を見せ合ったり、試験問題の解説手法を徹底的に議論したりしているそうです!
保護者からの期待も非常に高い学校とのことですが、教員自身も常に知的好奇心を燃やし、プロとして進化し続ける雰囲気を感じました。
こんな方に合うかも!
最新の設備が整った贅沢な環境で、自分自身の指導力や授業の質をどこまでも高めていきたい方に最適です!教員同士で切磋琢磨しながらプロとして成長し続けたい方、そして国内外の幅広い進路を見据えた指導に関わりたい方にオススメの学校です!

レポートとあわせてチェック!【動画】広尾学園の私学体験会の様子を一部公開中!
6. 田園調布学園中等部・高等部(東京都世田谷区)
田園調布学園中等部・高等部はこんな学校!
開催日:2025年11月14日(金)
生徒自らが問いを立て、答えを探究する学びを大切にしています。教員は、生徒とともに見つけ、驚くような、知的好奇心に満ちた日常をともに過ごす存在です。自分自身を徹底的に見つめ、教科横断型の授業や探究学習を通じて、多角的な視点と自分の考えを持つ力を養っています。

本音レポート!
田園調布の閑静な住宅街に佇む、レンガ造りの美しい校舎が印象的です。一歩足を踏み入れると3階まで吹き抜けの開放的な空間が広がり、明るい光が差し込みます。エントランスから既に気品が漂っていました!
校長先生は、長年男子の進学校で教鞭を執られてきた方。そんな先生が語る「女子校の意義」は非常に深いものでした。先生は、日常生活に潜むアンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)の例をいくつも挙げてくださいました。理系は男子、文系は女子、力仕事は男子…など。「日本にはまだこうした無意識の思い込みが存在している。だからこそ、性別にとらわれず自由に興味関心を広げ、成長していける環境が必要。」という言葉には、思わずハッとさせられるものがありました。(男子校時代の面白エピソードもたくさんお話しいただきました。)
また、「探究」の授業に本気で取り組んでいる学校でもあります。導入時には外部のプロを招き徹底的に構成。生徒の決めた研究テーマは否定せず、提携大学の施設なども利用して研究に没頭できる!そんな環境が整っています。
授業見学で拝見した国語の授業(作者の思いを考える、のような授業でした!)も素晴らしかったです。展開に引き込まれ、最後の「種明かし」のような結末には、生徒と一緒に私も驚いてしまいました。授業の導入がいかに大切か、穏やかな授業でしたがこんなにも印象的な授業ができるのか!と学びの多い時間でした。
こんな方に合うかも!
男女別学という環境で生徒の感性を守りながら、知的好奇心を徹底的に深める指導が可能です。探究学習や教科横断型の授業に真剣に取り組みたい方、他教科の先生とも協力して「学びのつながり」を伝えたいという熱意を持つ方にオススメの学校です。

レポートとあわせてチェック!【動画】田園調布学園の私学体験会の様子を一部公開中!
7.清泉女学院 中学高等学校(神奈川県鎌倉市)
清泉女学院中学高等学校はこんな学校!
開催日:2025年11月18日(火)
キリスト教の教えに基づき、一人ひとりがかけがえのない存在であることを認め、他者とともに生きる心豊かな人間を育成することを目指しています。中高6年一貫のきめ細やかな指導を実践。学力はもちろん、倫理教育を通じて自分と他者に徹底的に向き合い、これからの社会を生き抜く「心の強さ」を育む教育に力を入れています。

本音レポート!
学校がある場所が「別世界」と笑ってお話しされる校長先生。その言葉通り、鎌倉の豊かな緑に囲まれた環境は驚くほど穏やかで、生徒たちがのびのびと自分らしく過ごせる土壌になっています。「ミッション校」と聞くと、人それぞれイメージを持っているかと思うのですが、清泉女学院では校則は意外にも比較的自由!髪型やカバンに指定もありません。校庭の柿の木に登って実を取る生徒さんがいるというエピソードには思わず笑ってしまいました。(マンガみたいですね)そんな自由で飾らない空気感も、この緑豊かな環境に守られているのかなと思います。
しかし、ただ穏やかなだけではありません。授業見学では地理のフェアトレードに関する授業にぐいぐい引き込まれ、当初の予定を忘れて最後まで聞き入ってしまうほど、知的好奇心を刺激されるハイレベルな学びがありました。また、音楽部は全国大会優勝の常連で、来年にはポーランドの国際大会で「世界一位」を目指しているとのこと!穏やかな日常の中に、しっかりとした教育環境があるのだなと感じます。
そんな生徒の成長を支えているのが、温かい先生方!今回お会いした校長先生も教頭先生もとても穏やかで優しい!!!女性の先生が多く、子育て中の先生も活躍されているそう。校長先生の「こじんまりとした学校だからこそ、みんなで助け合っている」というお話通り、働き方改革への意識も高く、互いを思いやる空気が満ちていました。
こんな方に合うかも!
キリスト教の教えを大切に、自分と他者に誠実に向き合いたい方に最適です!「全ての人がかけがえのない大切な存在である」と認め合い、ともに歩む教育に共感できる方。別学の自由な環境で、学力はもちろん社会を生き抜く心の強さも育てたい。そんな思いを持つ方にオススメの学校です!



