セミナーレポート

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2020.04.20

私立学校就職活動Q&A

2020/5/26更新
教員人材センターにご登録されている大学生の方からいただいたご質問に随時回答いたします。



Q1 就職の仕方や対策すべきことも知りたいです。

A1 私立の就職活動は一般企業と同じく自分で求人を探し応募して、それぞれの学校の選考をうける必要があります。
求人を探す際は、弊社のような人材会社や大学の掲示板、日本私学教育研究所HPなどを幅広く活用しましょう。
なお、キリスト教系の学校に興味がある場合、キリスト教学校教育同盟日本カトリック学校連合会にも求人が掲載されています。
学校の主な選考は書類選考、面接、模擬授業、筆記試験があります。
各選考の対策が必要になります。主な対策として自己分析を進める、こまめに求人を確認する、大学の入試問題を解くなどがあります。



Q2 学校によって異なるとは思いますが、選抜方法はどのようなものがあるのでしょうか?

A2 主に①書類選考、②筆記試験、③模擬授業、④面接の4種類です。
①書類選考はいわゆる履歴書(ES)、②筆記試験は教科の試験や小論文が多いです。 ③模擬授業は、多くは採用担当者の前で20分程度の授業を行います。 ④面接は、1対1の場合もあれば、1対複数人の場合もあります。
①書類選考と④面接は全ての学校で行いますが、②筆記試験、③模擬授業は行う学校とそうではない学校があります。
知っておきたい教員基礎知識もご覧ください。



Q3 私立学校専任教員として働きたいのですが、何月頃に決まるのでしょうか?

A3 例年、春の求人(4~6月)は8月くらいまでには内定が出て、秋の求人(9~11月)は12月くらいまでには内定がでます。
応募書類の〆切から1ヶ月~2ヶ月で内定が出る学校が多いです。
ただし、専任の求人は非常に人気が高く倍率が高い為、入念な準備が必要になります。
なお12月以降は専任の求人が減り、非常勤(常勤)の求人が増えます。



Q4 私立一本というのは珍しいですか?

A4 以前は私立一本の方はあまりいませんでしたが、近年は増えてきました。
私立一本で考えている方は、自分が私立出身の方か、「こんな教員になりたい」という考え・思いがある程度明確で、「公立だと実現できない可能性が高い」と考えている方が多いようです。
もし私立出身だから私立一本と考えている場合は、私立と公立の違いを知るうえで、公立も考えることはいいかもしれません。



Q5 中堅校以上の私立校に就職するためには、大学院進学がほぼ必須というのは本当でしょうか?

A5 必須というわけではありません。応募条件に修士であると書かれている学校は少ないですし、新卒(学士)で専任になっている方もいます。
しかし、教科の専門性は大切ですので、「大学時代に何を学んできたか」「教科に対する考え方」は、選考時に採用者は見ています。
また中堅校以上に限りませんが、近年は生徒自身があるテーマについて研究する取り組みも増えてきたので、教員自身も研究経験があることは選考時にプラスになります。



Q6 面接でよく聞かれる質問は何でしょうか?

A6 「自分に関すること」「志望動機に関すること」「学生時代に関すること」はよく聞かれます。
例えば、以下のような質問です。
「自己紹介をしてください」
「何故、教員になろうと思いましたか?」
「なぜ本校を受けたのですか?」
「学生時代に力を入れていたことは何ですか?」
「学生時代の研究内容(卒論の内容など)を教えてください」
中には、
「我が校の偏差値はどれくらいか分かりますか?」
「好きな大学入試問題はどこの大学のですか?」
といった質問をする学校もあります。



Q7 小論文のテーマにはどのようなものがありますか?

A7 主に、「教科に対する考え方」「目指したい教員像」「教育問題に対する考え方」がテーマとなる場合が多いです。
例えば、以下のようなテーマです。
「○○科教員としてどのような生徒を育てたいか」
「本学園で実践してみたい○○教育について」
「あなたの目指す教師像と〇〇指導について」
「今、教員に求められていることは何か」
※○○には教科名が入ります。



Q8 私立中学高等学校協会の履歴書委託制度はいつから利用するのが適切でしょうか?

A8 私立学校の採用活動は早いところでは4月から始めています。よって4月から利用されるのが良いかと思います。
履歴書委託制度は利用することで確実に採用に繋がるものではござません。
しかし、自分の知らない学校から声がかかる可能性があるなど、就職活動の幅広げることができる求人ツールです。是非ご活用ください。
履歴書依託制度を行っている協会は日本私学教育研究所のHPにまとめられています。



Q9 4月はあまり募集が多くないと感じるのですが、例年これぐらいなのでしょうか?それともコロナ影響で募集が少ないのでしょうか?

A9 2019年4月~6月に日本私学教育研究所HPで掲載された求人校数は東京・神奈川・埼玉・千葉では約60校でした。
例年春先の求人は少ない傾向です。年度が変わってすぐの時期で新体制を整えるための対応が忙しいからです。
今年はコロナ禍で、ある程度募集時期が遅れているようです。
一般企業に比べ採用の時期が遅く、不安に思われることもあるかもしれませんが、私学教員のフルタイム勤務の場合、9月頃から12月頃までが求人数のピークです。




Q10 コロナの影響で、6月に予定していた教育実習が10月に変更になりました。
そのため、就職活動が、教育実習前から開始することになり、実習も行う前から就職活動をし、果たして就職することができるのかと不安です。
教育実習前に就職活動をして、採用されるケースはあるのでしょうか?


A10 教育実習前に就活をすることはもちろんできます。内定を得ることもできます。
教育実習のタイミングに関わらず、応募する際または内定後に、教員免許状の取得見込証明書に提出が必要になる場合がございます。
教育実習が10月のために取得見込証明書の提出ができない場合、学校にご連絡していただければ、学校も了解していただけます。




Q11 公立も私立も受験する予定なのですが、1番遅くて、どのタイミングで就職先を決めれば良いのでしょうか?

A11 専任教諭の就活の場合でお答えします。
公立の場合は、自治体によりますが、10月くらいに合否が発表されます(内定ではないのでご注意ください)。 一方の私立は学校ごとに求人が出るため、一概にいつまでが期限かと言い切れません。しかし、12月を過ぎると専任教諭の求人減ります。
仮に私立で内定が出た場合、内定を受諾するかの期限は1週間程度が目安になります。
求人を探すことができる期間は限られるため、その点を注意していただいて就職先を決めてください。




Q12 公立学校が第一志望だということを、面接で伝えた場合、選考の結果にどの程度影響するものなのでしょうか?

A12 もし書類選考や面接で評価が同じ方が2名いた場合、応募学校が第一志望の方が選ばれることになります。
採用担当者は「この方を次の選考へ進ませたい(内定を出して欲しい)」と管理職等に報告する際は、その理由が必要になります。
「この方は公立が第一志望ですが、とてもよかったのでぜひ内定を出して欲しい」と、採用担当者が管理職等に言える理由が、選考で伝えられるかがポイントになるかと思います。




Q13 養護教諭の選考で、模擬授業はありますか?

A13 養護教諭の選考に模擬授業はあまりありません。
面接の中で、生徒対応や緊急時の対応について聞かれることがあります。
<例>
・エピペンを処方されている生徒が昼食後、息苦しそうにしている。どうしますか?
・高校2年生の生徒が次の時間のHRで3学期の反省を一人一人発表しなければならず教室にいきたくないと言っています。どうしますか?
上記のように模擬授業はなくても実際に自分が働いているイメージが出来ているか問われますので、準備が必要です。