体育大生必見!体育の先生になるために必要なことについて徹底解説

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監修者

田坂圭吾

教員人材センター キャリアコンサルタント

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運動会

学校の先生を目指している人のなかでも体育の先生になりたいという人はとても多いです。特に学生時代にスポーツに打ち込んだ人や体育大生には、体育の先生を目指している人は多いのではないでしょうか。

本記事では、中学校や高校の体育の先生になるためには何が必要なのかを解説します。体育の先生に向いている人の特徴や体育の先生の仕事内容、今のうちからできることについても解説しますので、体育の先生を目指している方はぜひ参考にしてみてください。

教員免許の種類

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体育の先生を含め、学校の先生になるためには教員免許が必要になります。この免許には種類がありますので、まずどんな種類の教員免許があるのか知っておきましょう。

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一種免許状

現在教員として活躍している人の多くは、一種免許状を取得しています。一種免許状は四年制大学を卒業した人が取得できる教員免許のことです。四年制大学を卒業後、各都道府県の教育委員会から免許状が授与されます。

一種免許状は、幼稚園・小学校・特別支援学校・養護・栄養のほか、中学校・高校は教科ごとに校種が分かれています。中学校・高校の体育の先生を目指す場合、それぞれの保健体育の免許状の取得を目指さなければいけません。

二種免許状

二種免許状は短期大学を卒業した人が取得できる免許状です。短期大学卒業後に各都道府県の教育委員会から授与されます。ここで気をつけたいのが、二種免許状では高校の教員にはなれないということです。

それ以上の校種は一種免許状と同じですが、高校の教員を目指す場合は一種免許状もしくは次に紹介する専修免許状を取得する必要があります。

専修免許状

専修免許状は大学院の修士課程を修了した人が取得できる教員免許です。こちらも修士課程を修了後、各都道府県の教育委員会から授与されます。専修免許状の校種は一種免許状と同様です。

一度一種免許状を取得して教壇に立った先生が、ステップアップを目指して専修免許状を取得することもあります。

体育の先生になるまでの流れ

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教員免許の種類を理解したところで、具体的にどのような方法で体育の先生を目指すのかも見ていきましょう。教員採用試験までの流れを解説します。

教職課程が設置されている大学に行く

まず教員免許の取得を目指すためには、教職課程が設置されている四年制大学・短期大学に行く必要があります。大学のなかには教育学部を設置している学校がありますが、先生を目指しているからといって、必ずしも教育学部でなければならないわけではありません。

保健体育の専門知識を身につけるために、体育大学に進学したり、体育学・スポーツ学・コミュニケーション学などを専攻できる学校に進学したりするのもおすすめです。教職課程で必要な単位を取る必要はありますから、どの学校・学部でも教職課程の有無を確認しましょう。

中学校の体育の先生を希望する場合

中学校の体育の先生を希望する場合は、短期大学・四年制大学のどちらに進学しても構いません。ただ自治体によっては中学校と高校の教員免許を取得している人材が求められることも多いです。

また中高一貫教育の学校では、どちらも取得していることが必須になります。中学校の体育の先生を目指しているという人も、希望する自治体や学校がどんな条件を設定しているのか確認して進学先を決めるといいでしょう。

高校の体育の先生を希望する場合

高校の体育の先生を希望する場合は、四年制大学へ進学することになります。そこからさらに学びたいという人は、大学院に進学してから教員免許取得を目指すのも一つの方法です。

先ほど中学校の体育の先生を希望する場合でも触れましたが、高校の体育の先生になるための条件として中学校の教員免許が求められる場合があります。どちらも取得できますので、選択肢を増やすために二つとも取得しておく方がおすすめです。

教員免許を取得する

所定の単位を取得して無事学校を卒業できたら、各都道府県の教育委員会に申請して教員免許を取得します。申請書類は各自治体が用意しています。
必要書類なども都道府県によって異なる場合がありますので、必ず申請する都道府県のホームページで確認して、間違いがないように申請しましょう。

教員採用試験を受ける

教員免許を取得した状態、もしくは取得する見込みのある状態になると、教員採用試験を受けられます。この試験に合格した場合、晴れて教員として採用される資格を得たということになるのです。

教員採用試験は各都道府県もしくは各政令指定都市で毎年実施されています。教員免許申請の際に、日程や出願方法についても併せて確認しましょう。教員採用試験は合格者のなかから点数が高かった人順に登録され、公立高校の場合は赴任先の学校が割り振られていきます。
私立中学・高校の場合は、学校ごとの募集要項を確認しましょう。

体育の先生に向いている人の特徴

体育の先生に向いている人の特徴

次にどんな人が体育の先生に向いているのか、その特徴を解説します。ご自身がこの特徴に当てはまっているかチェックしながら読み進めてみてください。

正確な情報をアウトプットすることができる

体育の先生は体育の授業を行いますが、体育の授業は他の授業に比べて危険もつきものです。生徒が安全に授業を受けられるよう、体の使い方や器具の使い方など、正確な情報をアウトプットできなければなりません。

コミュニケーション能力がある

これは体育の先生に限ったことではありませんが、先生は生徒とコミュニケーションをしっかり取る必要があります。また担任になった場合や部活の顧問になった場合は、保護者ともコミュニケーションを取る機会が増えるでしょう。

同僚ともコミュニケーションを取るのは日常茶飯事ですから、コミュニケーション能力がある人は体育の先生に向いています。

周囲の人に平等に接することができる

体育の授業をしているとスポーツが得意な生徒、そうでない生徒とわかりやすく分かれることがあります。そのような場合でも、どんな生徒にも平等に接さなければいけません。

能力や実力に関係なく、平等に人と接することができる人も体育の先生に向いています。

体育の先生の役割を正しく認識している

体育の先生を目指している人はスポーツが好きな人なのではないでしょうか。そのため部活動の指導がしたいから体育の先生を目指しているという人も少なからずいます。

ただ体育の先生=部活の顧問ではありません。その他の仕事もありますし、現在働き方改革によって部活指導の見直しが行われています。
次の章で体育の先生の仕事内容を解説しますが、正しく役割を理解していることも必要です。

体育の先生の仕事内容

では実際に体育の先生がどんな仕事を行うのかを解説します。

クラス担任業務

体育の先生も他の教員と同じようにクラス担任や副担任になります。クラス担任や副担任の仕事は以下の通りです。

ホームルーム運営

ホームルームは朝と夕方にクラスで教員と生徒が話し合う場です。クラス担任になると、このホームルームを運営することになります。

ホームルームで伝えるべきこと、話し合う議題などを考えるのが仕事です。また生徒にリーダーシップを持たせながら、円滑に話し合いができるように促すこともあるでしょう。

進路相談・進路指導

担任になるとクラスの生徒の進路相談・進路指導を行います。進路指導部が就職・進学情報をまとめますので、それを参考に一人ひとりの希望を聞き、それぞれに合った進路をアドバイスするのが仕事です。
保護者を含めた三者面談も行います。

学校行事の準備

体育祭・文化祭など学校の行事では準備も担当します。裏方で事務作業を行うこともあれば、生徒と一緒になって出し物の用意を行う必要も出てくるでしょう。
トラブルにならないようにフォローすることも必要です。

教科担当業務

学校では教科ごとに科会というものがあり、先生は自分が専門とする科会に所属します。授業を計画したり、期末テストの際には保健体育のテストを作成するのも教科担当業務です。
体育の科会に所属する他の教員と協力して、授業の充実を図ります。

校務業務

校務は学校を円滑に運営するための業務です。
生活指導、特別指導、備品管理などその仕事は多岐に渡り、各教員がそれぞれ担当を受け持って校務を行います。

部活動指導

部活指導は日々の部活動の監督や部の管理、技術指導や試合への帯同などを行います。
体育の先生は何らかのスポーツが得意なことが多いので、得意とするスポーツの部を担当する可能性も高いですが、必ずしもそうなるとは限りません。未経験のスポーツでも適切な指導ができるよう学ぶ必要があります。

体育の先生が仕事のやりがいを感じるとき

実際に体育の先生になると、どんな時に仕事のやりがいを感じるのでしょうか。やりがいを感じる場面を二つ紹介します。

生徒が楽しみながらスポーツに取り組んでいるとき

体育の先生はスポーツ自体が好きだという方がきっと多いと思います。生徒たちがスポーツを楽しみながら、そして真剣に楽しんでいる姿にはやりがいを感じるでしょう。

スポーツが得意な生徒はもちろんですが、苦手な生徒が一生懸命取り組んでいる姿にやりがいを感じることもあります。またクラス別のスポーツマッチや体育祭も、体育の先生が力を発揮しながらやりがいを感じられる場面です。

部活動指導でチームや選手の成長を感じたとき

部活の顧問になった体育の先生の大きなやりがいといえば部活指導でしょう。部員が一致団結して、チームや選手が成長している姿を目の当たりにしたとき、大きなやりがいを感じるはずです。
熱心に部活指導を行えば生徒との距離も近くなるため、授業とは違う感動を得られます。

体育の先生になりたい人が今からできること

将来体育の先生になりたいという人が、今のうちからできることを紹介します。体育の先生になるという夢を現実にするためにも、できることから少しずつ始めましょう。

子どもと関わる機会を設ける

中学生や高校生はだんだん大人びてはきますが、まだまだ子どもの部分もあります。今のうちから指導したい生徒と同じくらいの年齢の子どもたちと接しておけば、実際に先生になったときにどう接していいかが自然とわかるでしょう。もし母校や地域とつながりがあるようでしたら、部活指導員として学校に関わることも一つの手段です。

模擬授業をしてみる

先生になるとただスポーツをするのではなく、指導をしなければなりません。また保健体育は座学で授業を教えます。先生になってからは授業以外にも仕事がたくさんありますから、今のうちから模擬授業をして、「どうやって授業を進めたらいいか」をシミュレーションしておくといいでしょう。

スポーツをする楽しさを自分でも味わう

体育の先生の活躍の場は、なんといっても授業です。生徒たちに体を動かす楽しさを教えるためには、先生がスポーツの楽しさを知っておかなければなりません。
好きなスポーツはもちろんですが、色々なスポーツに触れて、スポーツをする楽しさを味わっておきましょう。

体育の先生は自分自身が体を動かしながら指導できる魅力がある

体育の先生を目指している人は、きっと体を動かすことが好きですよね。体育の先生はただ純粋にスポーツを楽しむのが仕事ではありませんが、生徒たちと一緒に自分自身も体を動かして指導できるという魅力があります。

スポーツや体を動かすことが大好きな人には適した仕事ですから、今回紹介した体育の先生になるまでの流れや今からできることを参考にして、夢を叶えるためにしっかり準備をしてください。

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教員人材センター編集部

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