養護教諭になるには? 仕事内容や向いているタイプを解説

#先生になりたいなら
#先生になる
先生になりたい

養護教諭という職業に興味を抱いていませんか?体調を崩したとき、悩みを抱えていたとき、養護教諭がサポートしてくれた、という過去がある人にとって憧れの職業となっているでしょう。しかし、どうやったら養護教諭になれるのか、ここが分からないと行動には移せません。

そこで今回は、養護教諭を目指したい人が何から始めればよいのか分かるよう、養護教諭になるための手順を解説します。さらに、養護教諭としてのやりがいや仕事内容、年収についても紹介するので、参考にしてみてください。

養護教諭(保健室の先生)とは

養護教諭とは主に、小・中・高校に配属されている「保健室の先生」のことです。学校でケガをしたり体調を崩したりしたとき、保健室に行くと対応してくれるのが養護教諭です。 養護教諭はどの学校にとっても欠かせない存在です。養護教諭がいることで、生徒たちが安心して学校に通える環境が整えられています。

養護教諭が今、注目されている理由

基本的に養護教諭は大規模な学校や特別支援学校を除き、1校に1人が原則とされています。しかし近年「負担が大きくなっている」という現場の声を受け、1校につき1人ではなく、複数人の配置を求める動きが見られているのです。

ではなぜ負担が大きくなっているのでしょうか?その理由は、保健室を利用する生徒が増えていることが挙げられます。保健室は身体を休める場所であるとともに、「心の拠りどころ」でもあります。いじめや家庭環境による悩み、ストレスなどを抱える生徒が増加傾向にあるため、養護教諭には子どもたちに寄り添う心のケアが求められているのです。

少子化の今、統廃合や廃校などにより学校の数は減っています。しかし、養護教諭は学校の規模にかかわらず、1校につき複数人の配置が可能となれば、養護教諭のニーズは今後さらに高まることでしょう。

養護教諭(保健室の先生)の仕事内容とは

養護教諭の仕事はさまざまありますが、基本的には「生徒の健康を守ること」が前提にあります。そのため仕事内容や1日のスケジュールは、生徒に教育や指導をする教員と大きく異なります。

養護教諭の主な仕事内容は、学校内の救急処置や生徒の健康管理、保健指導、健康相談、環境衛生などです。生徒たちが元気に学校生活を送れるよう、陰ながらサポートします。他にも「保健だより」の作成・発行、年間の保健計画に沿った身体検査や保健教育の実施なども仕事内容に含まれます。

また養護教諭は、いじめや心に問題を抱えている生徒をケアすることも重要な役割の一つです。よき相談相手、カウンセラーとしての能力も求められます。学年やクラスに所属せず、すべての生徒の実態を的確に把握しなければいけません。

養護教諭(保健室の先生)のやりがいって?

多くの養護教諭がやりがいを感じる瞬間は主に、悩みを抱える生徒が元気を取り戻したとき、心の成長が見られたときです。もちろん体調やケガがよくなったときも嬉しいものですが、目に見えない分、精神面をサポートできたときの喜びは計り知れないでしょう。

また養護教諭は優しい印象が強く、懐いている生徒も多いようです。担任や家族、友だちに相談できないことも養護教諭になら話せる、という生徒も少なくないはずです。いじめなどが原因で、退学や転校まで考えていた生徒が無事に卒業できたとき、この仕事を選んでよかったとつくづく実感することでしょう。

養護教諭(保健室の先生)の年収はどのくらい?

総務省による「令和2年地方公務員給与実態調査結果等の概要」によると、平均年収は約433万円です。月収にすると約36万円となります。

公立学校に勤務する養護教諭は地方公務員になるので、地方公務員法に基づいて支払われます。正規雇用であれば継続年数に応じて年収がアップするので、新人とベテランでは、年収に差が生じやすいものです。

一方、私立学校と国立学校に勤務する養護教諭は公務員ではありません。給料は、学校ごとで設定しているので、採用試験を受けるときに待遇の詳細を必ず確認しておく必要があります。
また小・中・高校の中では、高等学校に勤める養護教諭の年収が高い傾向が見られます。小学校と中学校の年収に差はほとんどありませんが、高等学校は小・中学校よりも48万円ほど高いようです。

出典:総務省|令和2年地方公務員給与実態調査結果等の概要

https://www.soumu.go.jp/main_content/000722714.pdf

養護教諭(保健室の先生)になるためには

養護教諭になるためには、「養護教諭免許の取得」と「教員採用試験の合格」が必須です。それぞれについて詳しく解説します。あわせて採用試験の倍率についても言及するので、参考にしてみてください。

養護教諭免許を取得する

養護教諭の免許状は3種類あり、修得する科目内容や科目数はそれぞれ異なります。養護教諭免許状の種類に分けて取得方法を解説します。

養護教諭免許の種類 養護教諭免許の取得方法
養護教諭専修免許状 ・大学の養護教員養成学部で所定の単位を取得→大学院を修了
養護教諭一種免許状 ・大学の養護教諭養成課程を修了
・看護学校で看護師・保健師資格取得→養護教諭養成機関(半年~1年)
養護教諭二種免許状 ・短大や専門学校などの教育・保健・看護系の学科・コースで、養護教諭育成課程を修了
・看護系の大学や短大などで所定の4科目8単位を修得(保健師の資格取得も必須)

免許状の種類によって職務内容が変わるわけではありません。「専修免許状を取得していなければこの仕事はできない」ということはないので、仕事自体に支障が出ることもありません。

ただし修得している知識の深さや広さが異なる分、給料には影響が出ます。同じ初任者でも、二種免許取得者よりも一種免許取得者のほうが給与は多く支給されます。

採用試験を受験する

養護教諭免許を取得しても、教員採用試験に合格しなければ養護教諭として働けません。

採用試験は一般教員と一緒に行われており、開催する頻度は基本的に年1回です。試験内容は学力試験や論文試験、面接などが行われます。いずれも養護教諭用となっているので、大学や短大で学んだことが多く出題されます。

自治体によっては生徒との関わり方を見るために模擬試験を実施するところもあるようです。試験内容や条件は各自治体によって異なるので、しっかり確認しておきましょう。
養護教諭採用試験に合格することで、晴れて養護教諭として働けます。

採用試験の倍率ってどのくらい?

養護教諭の教員採用試験の倍率は、他の教員に比べると高いのが普通です。養護教諭は基本的に1校に1人しか配属されません。一方、授業を教える教員は1校に複数人必要となるので、倍率に差が出るのも納得できるでしょう。養護教諭は空きが少ない分、倍率も高くなります。

なお文部科学省の「令和元年度公立学校教員採用選考試験の実施状況」によると、令和元年の倍率は6.3倍となっており、9,212人の受験者に対して採用者は1,468人です。

養護教諭として適性がないと判断されると、教員採用試験に合格するのは困難を極めます。養護教諭に向いているかどうかは、次で説明する、向いている人の特徴を参考にチェックしてみてください。

出典:文部科学省|令和元年度公立学校教員採用選考試験の実施状況
https://www.mext.go.jp/content/20191223-mxt_000003296_222.pdf

養護教諭(保健室の先生)はどんな人が向いている?

養護教諭に向いている人の特徴を3つ紹介します。特徴は下記のとおりです。

  • 子どもの世話を好んでできる人
  • 子どもの成長を楽しんで見守れる人
  • 自分で考えて行動に起こせる人

それぞれ詳しく解説するので、養護教諭として適性があるのか、自分なりにチェックしてみましょう。

子どもの世話を好んでできる人

保健室にはケガをした子や体調が悪い子だけでなく、ときには悩みを抱えている子も訪れます。養護教諭は保健室を訪れた理由に対し、適切な対応が求められます。

例えば、「話を聞いてほしい」「授業に出たくない」という理由で、保健室を訪れる子どももいるでしょう。そんなとき、優しく受け入れて話を聞いてくれる人が養護教諭に向いています。話を聞いてもらうだけですっきりする子どももいますし、いじめなどの悩みを打ち明けてくれれば担任と連携して早めの対処も可能になります。

たとえ事務的な仕事が山積みになっていても、後回しにせず、積極的に話を聞いてくれる人材が養護教諭に求められるのです。

子どもの成長を楽しんで見守れる人

子どもとの関わりが多い養護教諭には、子どもたちの成長をサポートすることを楽しめる人格が求められます。子どもができなかったことをできるようになったとき、自分のことにように喜べる人なら、養護教員として適性があると判断してよいでしょう。

また子どもといっても、さまざまなタイプがあります。すぐに癇癪を起こす子、内気な性格の子、自己表現が苦手な子など、「こうでなくてはいけない」と決めつけるのではなく、1人1人に寄り添い、サポートすることを楽しめる人であれば、養護教員に向いています。

自分で考えて行動におこせる人

養護教諭は1校に1人が基本である上、1日の大半の時間を保健室で過ごします。他の教員と交流する機会も少なく、相談しにくい環境です。自分で考えて行動できる人でなければ、どんどん孤立してしまうでしょう。

例えば、生徒が悩みを抱えているなら担任に教室での様子を聞くことも大切です。他にも学校全体の状況を把握するために、授業中や部活動中に校内を巡回したり、教員から子どもたちの情報を収集したりすることも必要となります。

指示されないと動けない人は、「心の拠りどころ」でもある保健室としての役割がうまく循環できない可能性があります。自分で考えて行動できる人でなければ、たとえ養護教諭になれたとしてもつまずいてしまうでしょう。

養護教諭(保健室の先生)になるなら

養護教諭は空きが少なく、倍率が高いこともあり、他の教員に比べると職に就ける可能性は低くなるでしょう。しかしそれでも養護教諭になりたいと思う人も少なくありません。

そこで、おすすめなのが私学教員の求人情報を専門に取り扱う「教員人材センター」です。教員人材センターでは一般的な教員の他、養護教諭の求人情報も取り扱っています。他では掲載されていない求人もあるので、自分に合った求人を見つけやすいでしょう。

求人情報の提供以外にも、個別相談会や履歴書・小論文添削、面接対策研修など無料で受けられます。「養護教諭になりたい!」という人は、ぜひチェックしてみてください。

びす太(KJC-01)

教員人材センター編集部

教員人材センターでは、教員の方、教員を目指している方に、教員採用や働き方、学校教育に関する情報を発信していきます。

詳しいサービス内容はコチラ

教員人材センターができること 教員人材センターができること

関連記事